プロフィール

悠渓(ゆうけい)

Author:悠渓(ゆうけい)
ペン字の練習記事を中心に、男子ごはん、映画、アホネタ、おばか絵など、日々の出来事を綴っています。

いま何時?
カテゴリ
検索フォーム
カレンダー
04 | 2020/05 | 06
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
タグ

【関連項目】

狩田巻山 ペン習字 日ペン 日本ペン習字研究会 三上秋果 田中鳴舟 全日本ペン書道展 山下静雨 一先会 書の美 かな書道 日本書道教育学会 不二 美文字 ボールペン 万年筆 中塚翠涛 パイロットペン習字通信講座 わかくさ通信 つけペン デスクペン 硬筆書写検定 全国硬筆コンクール

QRコード
QR
ブロとも申請フォーム
最新トラックバック
フリーエリア
アクセスカウンター

05月17日(金)

第82回 全日本ペン書道展(2019年)に出品する

桜の花も終わり、新緑の季節となりました。
そのうち梅雨がやって来ます。
早いものです。

さて、話は前後しますが、
今年も新しい年が明けて、
一ヶ月あまりが過ぎたある日のこと、
我が家に日ペンから封書が届きました。
何だろうと思って開いてみたら…
『委嘱状』とかいうのが入ってる(*・゛・)ん?なにこれ?

委嘱状

え…?どうやらわたしは、
今夏、開催される全日本ペン書道展における、
『自運創作部』および『臨書部』への、
出品委嘱作家として推薦してもらったようです。
ひゃー、これはビックリ!
なんでわたしなんぞが…?(汗)

まず、ペンの光に載っている展覧会の要項を確認することに。
すると『自運創作部』と『臨書部』の作品サイズは、
最大で400mm✕900mmとなっています(|||/ ̄∇)/ ゲッ! 

このサイズは大きすぎなくね?(*・゛・)
以前、日本書道教育学会主催による千字文大会の硬筆部門に、
何度か応募したことがありますが、
そのときの作品サイズはB4でした。
今回はその4倍近い大きさになります。
1m近いでっかい紙を細かいペン字で、
ビッシリ埋め尽くした作品なんて書いたことがない!

これは時間さえあれば書けるって話ではないので、
作品を仕上げるにはかなりの集中力と持久力が必要。
いや、そもそも、
そんな大作に取り組むだけの技量が自分にあるのだろうか?

嬉しいお誘いで光栄に思うけれども、
取り組んだとして完成まで辿り着けるのかどうか…?
気力体力ともに下降の一途を辿るばかりの昨今。。。(汗)
中途半端に終わるなら初めからやらない方がマシだよ…。

うーむ。どうしよう?(*・゛・)うぅ

展覧会と言えば、昨年は忙しくて、
かなの小品を1点、書いただけだった。
今回はこうして「出品してね~♪」って誘われたんだし、
未熟ながら、大きな作品を出させてもらうのも、勉強になるかな(*・゛・) 
(書ければの話だけど)

──と、これまでそんな経緯があったのでした。
今日は改めて、作品の制作準備から出品に至るまでの日々を振り返り、
以下、時系列にまとめてみることにしました(・o・)ノ

ヾ(-_-;) 。o0○(前置き長い)

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

【制作準備】
まず一番最初に用意したのは、
作品の下敷きに使う平滑な板です。
下敷きと呼ぶには笑える大きさです(;^_^)

下敷きの板

そのあと作品用紙を手に入れることに。
400mm✕900mmという変則的な縦横比です。
日ペンの通販部でこの出品用紙を扱っていましたので、
さっそく申し込むことにしました。
(これまで黒い紙に白インクで作品を書いたことが何度かあるので、
今回は白い紙を使うことにします。)
出品用紙到着

数日後に届きました。やっぱり、でかっ!

梱包を解いて中身を出してみると、
意外にも薄口の紙でした。うーん、
こんなにペラペラでは頼りないな…(`ε´)
もっとしっかりした紙に書きたい。

そこで文具店に行って、厚口の全判用紙(全紙)を買って来て、
出品作品のサイズに合わせて自分で裁断することにしました。
しかし全判の大きさとなると、売っている紙の種類が少ない。
この中から、インクの乗りが良く、
かつ滲まない用紙を選ばなくてはなりません。

全判あれこれ

すべての紙を試し書きしてみました。
インクが滲んでしまったり、
逆に吸水性が悪くてなかなか乾かない紙も…。

委嘱状を頂いたのが2月上旬、
そうこうしている内に3月に入っていました。

さて、問題なのは、どんな作品を書くかです。
『自運創作部』はわたしには力不足でとても自信がないし、
『臨書』の方が勉強になるのではないか?
そう考えて、中国の古典、それも楷書によるものを、
学ぶことにしました。
そこで図書館へ行って、法帖を何冊か調べることに。

雁塔聖教序法帖

選択したのは『雁塔聖教序(がんとうしょうぎょうじょ)』
褚遂良の書です。
なぜ欧陽詢や虞世南ではなくて褚遂良なのかと言うと、
以前、わかくさコンクールの漢詩を練習する際に、
書道字典を参照していたのですが、
自分がもっとも気に入った字形をあとでチェックしたところ、
褚遂良の書いた字が多かったのです。
それで、欧陽詢や虞世南も素晴らしいけど、
今回は褚遂良の楷書を勉強してみようということになりました。

そう言えば、今年の2月に台東区の書道博物館を訪れた際に、
『雁塔聖教序』の複製拓本(実物大)が、
壁に展示してあって感動しました。
(大きさは確か襖一枚分くらい?それが二枚ありました。)

雁塔聖教序

ところで、雁塔聖教序って何?(o・_・o)
調べてみると、
その昔、中国に玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)という方がいまして、
( 西遊記の三蔵法師のモデルになったらしい)
その方が、インドから仏典を持ち帰り、これを漢訳しました。
そうした功績に対して、太宗皇帝と皇太子がそれぞれ序文と序記を作り、
賜ったその文章を元に初唐三大家の一人、褚遂良が書いたのが、
「雁塔聖教序」(653年)です。聖教とは仏教の経典のことで、
この碑は唐の都である長安の慈恩寺の雁塔に設置されているため、
雁塔聖教序と呼ばれているのだそうです。

書体の特徴としては何と言っても優美で、
線に張りがあります。太細の変化は大きくはなく、
全体的にはかなり細身。なので、
ペン習字にも向いていると思います。
また、横画の起筆部分が逆筆で入っていたり、
行書風の筆勢が見られる箇所もあるため、
そういうところを意識して臨書することにしました。
出来ればの話ですが(・o・)ノ

【制作】
まず、どのくらいの字粒に書くか、
一文字あたりの大体の大きさを考えて、
マス目の寸法を決めます。
用紙の大きさに合わせて計算してみると、
17列、40行、合計680字となりました。

って、それ全部、書くわけ?だれが?(*・゛・) 

ヾ(-_-;) 。o0○(自分だ)

そんなわけで、まず700個近いマス目(枠)を用紙に書いていきます。

用紙に枠を

ま、作品がでかいと言ったって、枠作りなんてのは、
定規を使って、ただ線を引くだけだからね、
失敗のしようがないわな(⌒▽⌒)ははは

ところが1mの長さの定規を片手で押さえながら、
もう一方の手にペンを持って、
一定の筆圧で長~い線を何本も引いていくのは、
そう簡単なことではないのであった。。。こちら

ヾ(-_-;) 。o0○(よりにもよって最後の最後にコケるとは…)

あと10センチくらいで完成だったのに…
全紙の裁断からやり直しぢゃぁ!こちら

どうせ書き直すのなら…ということで、
白い紙を使うのは止め、色のついた紙に変更して、
枠作りを続行することにしました。
ところがまたしても…こちら

ヾ(-_-;) 。o0○(何をやっているのだ)

どうもヘンだなと思って、この1mのアルミ製定規を調べてみると、
なんと少し反り返っている部分があり、
そこが紙面から2~3mm浮き上がっていることが判明!(;゜▽゜)

ヾ(-_-;) 。o0○(なんで最初に気づかん?)

けっきょく定規を片手で押さえるだけでは不十分と分かり、
文鎮を定規の上に乗せて固定することに。(汗)

文鎮

これでもう定規は絶対にズレない!しかしまあ…
なんじゃこりゃ…。こんな手間は想定外だよ…(+_+)

こうして再びやり直し。
なお、当初は17列としていましたが、
これだと字粒に対して行間がやや狭く、窮屈に思えて来たため、
15列に変更して少し広げることにしました。
その結果、文字数もすこし減りましたが、
それでも全600字もある(: ̄ ・ ̄)=3  ぐはー

枠作りを何度もやり直したせいで、
すでに4月も半ばになっていました。
制作に時間を要することは覚悟していたものの、
準備段階でこれほど手間取るとは…(汗)

とにかくようやく枠だけは出来上がった!
しかしぶっつけ本番で臨書を始めるわけにはいかないので、
このあと法帖とにらめっこしながら、
別紙に数百字を練習しまくりました。
注意点として、
字粒の大小は法帖に合わせた比率で書くこととし、
すべての字粒を平均化した大きさにすることは避けました。
また、線質や筆圧の差などは統一せずに、
これも出来る範囲で法帖に従いました。

そしていよいよ清書の段階を迎えます(@_@)
そのとき、すでに10連休のゴールデンウィークに突入していました!
締切は5月10日必着!
ゆっくり書いていたのでは間に合わない。
しかし大急ぎで書いて雑な作品にはしたくない。
そして一字でも書き損じたらもうやり直す時間はない。
焦りつつも丁寧に書き進めていくしかありません。
連日、朝5時に起床して机にかじりつくことに。

うわあ~~!(|||ノ`□´)ノ

終わらない…

書いても書いても先に進まない!
これ終わるのか?(; ・`д・´)

間に合うのか( º言º)

(余談ながら300字くらい書いたときに、筆圧のビミョーな感覚がつかめました)

けっきょく作品が完成したのは5月の7日でした。

完成

まさか間に合うとはね…やれやれ(: ̄ ・ ̄)=3  ふ~
あぁ、胃が痛ぇ…(+_+)
改めて作品を眺めると、あっちにもこっちにも書き直したい字が…(汗)

(ちなみに今回は雅号「悠渓」を初めて作品の中で用いました。)

幸い予定よりも一日早く完成したので、
かな作品にも取り組むことに。
かろうじて1点のみ仕上げることが出来ました。

継色紙ペン臨書

(継色紙から二点をペンで臨書) ※関連記事 こちら

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

今回は、わたしにとって初の大作となりました。
本来ならば仕上がった作品は練習作品として、
出品前に日ペンの先生方に添削ご指導して頂き、
その成果を元に本制作に入るのが理想かと思います。
実際、日ペンでは、どんな大作であれ、
そうした手順を踏んで出品される方々がとても多いです。
わたしにはいろんな面で余裕がありませんでした。
それでも自分なりに精一杯、がんばって仕上げたので、
達成感だけは得られたように思います(疲労感も)。

これで多少なりとも腕が上がっていたら嬉しいのですが(⌒-⌒)



 

Trackback

URL :
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 

Comment


    
 

あまりのすごさに、言葉もありません( ̄O ̄;)
素晴らしい作品ですね!
本当にお疲れさまでした。

実は・・・。
私のところにも委嘱状がきましたが、
あっさりスルーしてしまいました(^◇^;)

 

おーっ

めちゃくちゃ、雁塔の風味を感じました。
見るの楽しみです。

 

Re: タイトルなし

ゆこりんさん、コメントをありがとうございます。
作品が仕上がるかどうかもわからないまま、
取り組んでしまいました(:-""-)ゞ
幸い間に合いましたが、いま思うと無謀だったかも(汗)

ゆこりんさんも次回はぜひ大作を出品して下さい。
前もって準備さえしっかりしておけば大丈夫。
ゆこりんさんなら日ペン流が身に付いていますから、
自運創作部の素晴らしい作品が書けますよ(⌒▽⌒)

 

Re: おーっ

華苑さん、コメントをありがとうございます。
硬筆での臨書って限界があるし難しいです。
華苑さんなら毛筆で完璧な臨書をされると思います。

で、日ペンの展覧会、観に行かれるのですか?
あー、観られるの、なんか恥ずかしいですね(汗)
(わたしは行けるかどうかいまのところ未定です)